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あの日の沖縄

1969年12月4日 米軍基地労働者の大量解雇発表

 この日、米軍は沖縄人基地労働者2,400人を解雇すると発表しました。日米両政府がいわゆる「佐藤・ニクソン共同声明」で1972年(昭和47)沖縄返還に合意した直後のことでした。財政悪化に悩むアメリカは、基地機能を維持強化しつつ、経費節減を目的とした人員整理などを加速しました。これに対して、全沖縄軍労働組合(全軍労)は解雇撤回、離職者対策などを強く要求しました。

全軍労48時間ストライキ 不当解雇撤回要求 1970年9月10日[0000108841/036959]


516人の首切り撤回を要求して行われた全軍労48時間ストの様子 1970年9月[0000108841/036947]

 これを含めて、1972年(昭和47)5月までに約7,000人が解雇され、施政権返還時の在沖米軍基地労働者は19,000人余になりました。その後も、削減が進み、平成24年度には9,000人となっています。基地労働者の大量解雇は、日本復帰後の構造的な高失業率の要因になったと言われています。
 当館が所蔵する琉球政府労働局渉外労働課文書には、軍関係離職者の特別給付金に関する資料や失業保険事業に関する資料があります。また、沖縄住民の米軍における雇用履歴を記載した軍雇用員カードもあり、基地労働の実態を伝えています。