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沖縄県土地整理法に基づく地籍整備に関する文書

この資料群は、明治時代に八重山郡で取り組まれた地籍整備・土地整理事業に関する文書です。(平成23年3月18日)

【シリーズ解説】

わが国では、1873年(明治6)に「地租改正法」及び「地租改正条例」が制定され、コメ等の生産者に納めさせていた〈物納制度〉から、土地所有者に土地の価値に合った金銭を納めさせる〈課税制度〉に改められました。それにともなって、明治政府は翌年1874年(明治7)から地籍の整備に着手し、約7年の歳月を経て1880年(明治13)に完了しました。

一方、沖縄県では、1899年(明治32)制定の「沖縄県土地整理法」に基づき、大蔵大臣直轄の臨時沖縄県土地整理事務局によって地籍整備・土地整理事業が実施されました。この事業では、土地の処分(所有権の決定)や土地の測量及び地価の査定等が行われ、その成果をもとに土地台帳が調整され、地租の改定が行われました。

同事業は、宮古・八重山では1902年(明治35)に、沖縄本島及びその他の離島においては1903年(明治36)に完了しました。

去る沖縄戦において、沖縄本島では行政文書のほとんどが焼失してしまいましたが、空襲や戦闘が比較的少なかった離島では、戦禍を免れて残った資料が僅かながらありました。同シリーズは、戦前の沖縄における社会情勢の一端を垣間見ることのできる貴重な資料群です。

【文書類型】

このシリーズには次のような文書が含まれます。

(1) 地租名寄帳(ちそなよせちょう)

1898年(明治31)から1903年(明治36年)に作成された土地台帳。所有者別に記載され、その所有者の地目別に合計筆数及び地租・地価・反の合計が記されています。

(2) 碎部測量簿(細部測量簿)(さいぶそくりょうぼ)

1900年(明治33年)から1901年(明治34年)に作成された測量に関する文書。経緯式面積計算・三角式面積計算・業務日誌等が含まれています。

【作成期間】 1900-1901年
【数量】 43簿冊
【資料種別】 文書
【公開・非公開】 一部公開
【利用/複写制限】 有/有
【公開年月】 2011年3月
【沖縄県公文書館における分類】 沖縄県資料/沖縄県文書/沖縄県文書(1972)/教育委員会の文書/教育庁文化課とその関連部署の文書/