米国国立公文書館から収集したUSCAR公安局文書530簿冊を公開しました。（平成21年3月27日）

USCAR文書とは、1950年12月から1972年5月まで米国政府の出先機関として沖縄にあった琉球列島米国民政府（United States Civil Administration of the Ryukyu Islands）が作成・収受した約350万枚におよぶ資料群です。当館は、平成9年度から15年度までの間、東京の国立国会図書館と共同で収集に取り組み、平成10年から順次公開しています。今回公開する公安局（Public Safety）文書は16の資料群のうち15番目の資料群です。
公安局は、警察、消防、出入域管理などの事業のほか、沖縄の治安を乱すおそれのある大衆運動への対応や軍雇用員、左派政党員などに対する身辺調査、監視活動、出入域制限などを行いました。そのため、公安局文書には事件・事故の発生状況に関する記録、軍雇用員などに対する諜報報告書、地元警察との合同捜査に関する検討資料、米軍風紀取締委員会議事録、Aサイン制度の運用などに関する文書が含まれています。
公安局文書には出入域管理に関する個人ファイルをはじめ多くのプライバシー情報が含まれており、沖縄県公文書館管理規則第5条により利用が制限されるものがあります。そのような情報を含む文書は全2,477簿冊のうち約8割を占めており、簿冊ごと非公開としています。

【レファレンスQ&A】USCAR文書とはどのような資料ですか？ ≪ここをクリック